ジェフ・ベゾス

ジェフ・ベゾス

ジェフ・ベゾスはアメリカ合衆国の実業家です。世界最大の通販サイトと言える「Amazon.com」の創始者であり、同時にCEO、取締役会長、社長を務めています。世界有数の資産家で、フォーブスの長者番付によれば、2014年時点で320億ドルの資産を有していると言われています。

プロフィール

1964年1月12日生まれ。ニューメキシコ州アルバカーキ出身。母親は10代で彼を産み、ジェフリー・プレストン・ジョーゲンセンと名付けました。両親は1年ほどで離婚し、ベゾスは母親に引き取られました。ベゾスが5歳の時に母親がキューバ系アメリカ人と再婚し、家族でテキサス州ヒューストンに移住します。母親の先祖はテキサス州の初期の移住者であり、25000エーカーの牧場を有していたため、ベゾスは青春期の大半をそこで過ごしました。幼いころから電気アラームを使って自分の部屋に弟妹を入れないようにしたり、理科の実習のために両親の車庫を実験室に改造したりと、科学的なことに関心が深かったベゾス。フロリダ州マイアミの高校時代には、コンピューターに興味を持ち始めます。物理学を専攻するために入学したプリンストン大学でも計算機科学と電気工学の分野に専攻を替え、1986年にそれらの学士号を取得しました。

WWW草創期

大学卒業後、ベゾスはウォールストリートの金融機関のIT部門でトレーディング・システムの構築に従事しました。1990年にはヘッジファンド、D.E.Shaw&Co.に移籍し、1992年にシニア・ヴァイス・プレジデントへ昇進します。しかし、1994年春に「World Wide Web」の利用率が増加していることに気付き、同社を退社して妻とともにワシントン州シアトルに移住しました。1994年までにWWWは政府機関や学術研究者に留まらず、次第に一般の人々にも知れ渡って言います。ベゾスにはeコマース事業が将来的に大きなビジネスチャンスになるであろうという先見の明があったのです。

Amazon.comの開業

1994年にベゾスはワシントン州で法人格を取得し、インターネット書店としてCadabra.com(カタブラ)を開業します。このcadabraは魔法の呪文として世界中で広く使われている「アブダカタブラ」に由来するものなのですが、ベンチャー計画を弁護士に電話で話した際“cadaver(死体)?”と聞き返されたため、のちに世界で最大規模の流域面積を持つ南アメリカのアマゾン川にちなみ、Amazon.comと改名しました。Amazon.comは1995年7月に正式にスタートし、1997年5月には株式公開を果たしています。ベゾスはインターネット・バブルの成功者の一人となり、1999年にはタイム誌のパーソン・オブ・ザ・イヤーに選出されました。

その他の活動

ベゾスはAmazon.comに限らず、様々な会社を設立し、様々な事業を行っています。2000年には民間宇宙開発企業のブルーオリジンを設立しました。同社は低価格の宇宙旅行を実現し、多くの人々に宇宙旅行を楽しんでもらうことを目的としています。また、個人的投資会社の「Bezos Expeditions」を設立し、様々な企業に出資を行っています。2008年にはカーネギーメロン大学から名誉博士号を授与されました。また、2012年3月にはアポロ11号の打ち上げに使われ、大西洋に沈んだサターン5のF1エンジンを水深4300mで発見、これを海底から回収するつもりであることをブログ上で発表しました。2013年には15年来の知り合いであるドナルド・グラハムからワシントン・ポストを買収しています。


ブルーオリジンについて

ブルーオリジンはジェフ・ベゾスが設立した航空宇宙企業です。2009年にNASAの商業有人宇宙輸送開発計画の候補として選ばれており、将来の有人宇宙旅行を目的とした事業を進めています。設立当初は準軌道飛行に焦点を置いており、ブルーオリジン・ニューシェパードと呼ばれる宇宙船をテキサス州カルバーソンカントリーで開発していました。当初の計画では、ニューシェパードによる商業飛行は2010年にも行われる予定だったのですが、開発が遅れており、後に無人飛行が2011年、有人飛行が2012年へと延期されました。2006年にはニューシェパードの試作機が製作され、同年11月3日に初飛行しました。地上からの支援を受けずに搭載したコンピューターで自立的に運用できるもので、3×3で計9基のエンジンを束ねていました。2011年8月に行った5回目の試験飛行が失敗し、同機は喪失しています。ブルーオリジンはまた、軌道宇宙船の開発も進めています。2010年にCCDev計画によりNASAから支給された資金は、打ち上げ脱出システムと与圧部の開発に用いられました。このカプセル型宇宙船は、アトラスV402型に搭載され打ち上げられます。

ブルーオリジン・ニューシェパード

ニューシェパードは、ブルーオリジン社が開発している垂直離陸型の再使用型であり、弾道飛行用の有人宇宙船です。ニューシェパードという名前は、アメリカ初の宇宙飛行士であるアラン・シェパード宇宙飛行士に因んで付けられました。組立工場はワシントン州シアトルの近くにあり、打ち上げはテキサス州で実施しています。質量は54トン、エンジンの推力は1000キロニュートンであり、高度100㎞への商業弾道飛行を目指しています。実際の飛行では垂直に上昇して約2.5分間のエンジン噴射を行い、3分間以上無重力状態を体験できます。その後、クルーカプセルを分離してパラシュート降下します。残りの機体は垂直に降下して着陸するというコンセプトになっています。